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27Nov

「旅先で楽しむ3段階早描きスケッチ」 佐々木清

Posted by somanybooks in Painting

美しい水彩画を30分で描くコツが身につく本です。


■ 本の説明

透明水彩・鉛筆・木炭を使用し、下絵から着彩終了までわずか30分で仕上げてしまうという、画期的な水彩画の手法が説明されている本です。下絵5分、陰影5分、着彩20分の各工程が、豊富な写真と著者直筆の水彩画を用いて解説されています。
スケッチブックの選び方など、使用画材に関しても丁寧に言及されています。


■ 主観的学び

・下絵:
  大枠・骨組みから描く、細部は後回し
  線は曲がっている方が味がある
  消しゴムは使わない

・陰影:
  木炭と擦筆で一気に陰影をつける

・着彩:
  時間が取れる時に。ホテルでゆっくり仕上げるのも良  
  色は先に混ぜ合わせておく。水を刷いた後、一度に複数の色を乗せていく
  2色以上を混ぜ合わせると、色彩が落ち着く
  水を刷く → 数色を一度に画面全体に乗せる → 細部に色を乗せる


■ 感想

私がこの本を手に取ったのは、早描きがしたかったからというよりむしろ、掲載されていた水彩画がみずみずしく美しかったからです。ですが、楽しんで読み進めるうちに、描くスピードを早めるコツも学ぶことができました。

絵を、特に水彩画のような準備や手順に手間のかかる絵を短時間で描き上げるには、押さえるべきポイントがあるようです。
「細部にこだわらず画面全体の構成を優先させる」「太めの木炭で陰影をつける」「画面全体に水を刷き複数の色を同時に乗せていく」など、なるほどと思わせる知恵がこの本には溢れていました。

特に興味深かったのは、複数の色を同時にキャンバスに乗せる方が色彩のグラデーションが美しくなるという記述です。掲載されている著者の絵がその事実を裏付けており、黄色(壁)・紫(屋根)・茶(大地)・緑(木々)が調和を乱すことなく穏やかなグラデーションになっているのが印象的でした。

本業の仕事を持ちながらも絵を描き続けたい方にとって、描く時間を日々捻出するのはなかなか難しいことだと思いますが、その難問に対する解の一つがこの本ではないかな、と思います。
絵のクオリティも、絵を描く楽しさも手放さず、かつ仕事や家庭と両立されたい方にとっては、いいアドバイスを与えてくれる良書だと感じています。

  

↑ 左が、私が読んだ本。右の2冊は、同じ著者の水彩画が掲載されている本です



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